2006年 07月 09日
学級通信第3号の詩だからかわいそう…そう思っていた。
でも、あの子にはお姉さんと弟がいる。
私はひとりっ子。兄弟ゲンカをしたことがない
別の友だちは勉強ができる。
私は負けてばかりだ。
でも、その子は泳げない。
プールのある日は憂鬱そうにため息ばかりついている。
私はプール大好きなのにな…。
そうなんだ。
みんな何かが欠けていて、
でも、みんな何かを持っている。
だから、
誰かに同情したり、うらやんだり
自分を誇示したり、卑下したり
そんなのホントはいらないことなんだ。
私は私。それでいい。
ところで、あなたは……
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書き出しの「あの子にはお父さんがいない」は書き改めようかどうしようかずいぶん迷った。
我がクラスにも数名片親の生徒がいるからだ。
彼らを傷つけることになるのではないか、との逡巡があった。
でも、結局はこれでいくことにした。
そういう子供たちにこそ伝えたいと思ったから。別に両親が揃っていないことで自分を卑下する必要はないんだよ、と。
また、他の子供たちにも「親がいない子供はかわいそう」といった世間の「常識的」な目で見て欲しくなかったから。
自分なりに考え抜いての決断ではあるが……。
それでもいまだに「先生のあの詩に傷ついた」と思われていないか気になる。