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聴かせてくれてありがとう

半年ほど前の、いばらき総文弁論部門。
全出場者とは言わないまでも相当数の出場者の発表を聴いた。
その中で私が最も感銘を受けたのは、山形西高校3年 杉山みなみさんの発表。
「この世界に今を生きる-生まれてきてくれてありがとう-」と題して、発展途上国の女性問題について論じたもの。

 「片目がない」という第一声から引き込まれてしまった。
カンボジアの売春宿で働かされる女性の悲惨な状況が述べられ、
「…『消耗品』と呼ばれ、使い捨てにされる女性が何億といるのです。彼女たちが安心して明日を、そして未来を夢見ることのできる世界をつくっていくことが、今を生きる私達の使命ではないでしょうか。」
という主張へ続く。

まだ純な女子高校生が売春など「性」に関わる問題を人前で述べるのは、恥ずかしさを覚えてしまうこと、出来れば避けたいことだろう。
でも、やはり女性(の性に関わる)問題は女性が述べなければならない。男性が述べたのでは、やはりどこかで「他人事」感がでてしまう。
恥ずかしさを乗り越えて発表した勇気と、その勇気の源にある真摯さが何よりも私の胸を打ったのだと思う。

入賞はしなかったが、私はこの弁論が一番よかった。
授業でDVDを見せたら、拍手をした女子生徒がいた。同じ夢を持っているのだそうだ。

素晴らしい弁論を聴かせてくれてありがとう。
by usagi-kani | 2015-01-30 13:28 | 日記 | Trackback | Comments(0)